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無線機 Archive

第287回-おまたせしました!「IC-7300を使ってみた」レポート・送信編

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大変お待たせしました。前回につづき、2月から使い始めた新しい固定のメイン機種IC-7300のレポート、第二回目、送信編です。

◆送信編-結論・カスタマイズがタイヘンだ!!

100Wの免許がおりたのが2/13。直後の2/16にテスト運用的にARRL CWに20Cと80Cで15-Qほど参加。「3.5のCWでAZまで飛ぶのか。さすがだナ」と感心しつつ迎えた、3/7~9のARRL SSBが「本格デビュー」と思いましたが…。

20Sでアメリカ東海岸を呼んでいたところ、横浜の親しい局(IC-7300ユーザー)からツイッター経由で「宇宙人みたいな声になってるヨ」とのメッセージが。「fズレしてない?」と言われて確認するも、10Hz単位で「間違いナシ」。「ΔTX入ってない?」と言われて再度確認するも、これも+/-0.00。どういうコト?!

原因はふたつでした。ひとつは私の地声(苦笑)。海外DX、特にニューエンティティやニューWAS/WAZを呼ぶ時は妙に声が上擦ってしまって…。そしてもうひとつが今日の本題。7300特有の「ALCモンダイ」ですね。

「宇宙人みたいな声」と言われたのは、SSBでの送信を開始して1、2時間くらいの頃。マイクゲイン、ALC、コンプレッサ(off)とも初期値のままで、FT-897時代と同じ発生、同じ音量で呼んでいたのですが、これが完全に間違いでした。

FT-897、FT-817の付属マイク(MH-31)の場合、昭和のマイクプレイ「キスマイク」が通用します。ダイナミック・マイク特有の、マイク本体に唇が付くか付かないかギリギリのところまで近づけて、大きな声を出す、警察や消防やエルヴィス・コステロみたいなアレですね。それで10年間「キロー!リマー!キロー!」とやって来ましたが、特に大きな問題はありませんでした。

ところがIC-7300の付属マイク、HM-219はめちゃくちゃ感度が高い。これホントにダイナミック・マイクなの?
まず「フカレ」に弱いので、息のかかる近さではバッサバサにノイズが乗ってダメ。取説に書いてある通り、本当に10cm以上離さないと使えないですね。
次に感度。これがまたスゴイ。マイクゲインをデフォルトの50%のままで、ちょっと大きな声を出したら、もうビリビリで歪みまくり。「宇宙人みたいな声」はこの2つを完全に間違えて、しかも興奮して上擦っていたからですね(苦笑)。

しかもこの宇宙人状態では、ウワサの通り全くパワーが出ない。SWR計を見ながら「100W機なのになんで60~70Wしか振らないの?」と思っていましたが、声が乗る前に歪んでいたのでしょう。

そこで再調整。

1.まずマイクは離せ!興奮して上擦るな(笑)。
2.マイクゲインは30%前半まで落とす。
3.コンプレッサはon。
4.コンプレベル4。
5.ヘッドフォンをしてモニタを6%にする。


以上のセッティングで全く別の音質に。更にパワーメーターも80~100Wの間まで振れ始めました。
そもそも、ピックアップの確度がケタ違いに向上。最初はひっどい変調だったんだろうなぁ(苦笑)。5番目のモニタが重要で、ちょっと声を出しすぎたり、マイクが近すぎたりしてもすぐわかる(自分の耳がイタイ)。
私は実は「絶叫型」だったんだけど、オペレーション・スタイルも変えなきゃダナー。もう令和だし。

しかししかし、マイクゲイン-コンプレッサ-コンプレベルの調整はまだまだ奥が深そう。マイクゲインをもっと下げるという声もあれば、別売のコンデンサタイプに変えてもっと上げるという声もアリ。まずは付属品で、上記の設定でしばらくやってみます。次は月末のWPX SSB!

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第286回-おまたせしました!「IC-7300を使ってみた」レポート・受信編

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大変お待たせしました。お正月に大特価で買って、2月13日にやっと100W免許がおりた、新しい固定のメイン機種IC-7300のレポートです。はるか18年前、2002年の「グッドデザイン賞」受賞機、FT-897DMと比較して、さぁ、どこがどうなのか?

◆受信編-結論・もう戻れません

あまりにもあっけない結論ですが(苦笑)。理由はノイズの違いです。

局免が来るまでの約40日間、100Wは出せないので「7300で受信して897で送信する」という超シビアな比較テストを続けていた、いや、続けざるを得なかったワケですが…。

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・受信感度:実はほぼ同じ?場合によっては897の方が強めに聴こえることもある。

・選択度:もう「時代が違う」感じ。アタリマエか(笑)。897は数kHz以内でビッグガンに送信されると、CWならば「パフ、パスパスパス、パフ…」の無音の抑圧がS9まで振り、SSBでも「シャバ、シュバンバ、シャバ…」の抑圧で泣き寝入り状態に。ところが7300ではCWでは全く気にならず、SSBでも3kHzを過ぎればバサっと切れる!

・ノイズ:ここも決定的に違う!というか、正確に言うと「NRをoffにした7300」と「DNR、DNF、DBFをonにした897」が同じ。いや、「同じ」じゃ困るんだけど(苦笑)。ともかく7300のNRが素晴らしく、常時レベル4前後で入れっぱなし。その状態で丸2日間、ARRL SSBで20mと40mを聴いてましたが、バックノイズによるストレスをまったく感じない。何だったんだ?!いままでの拷問のようなノイズは!


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決定的なのはノイズ耐性ですね。いや、初めてのSDR体験。ここまで違うとは…。
もっとも、897にメカニカルフィルタを入れていない(ビンボーなので入れないまま10年近く、1500-QSOも使ってしまった)という事情はあるものの、SSBで比較すればそれほど前提条件は変わらないハズ。ちなみにIF-Shiftは操作が面倒すぎて使っていませんでした。

7300のNRの仕組みはなんとなく想像が付きました。一旦サンプリングして、超短い時間単位でAFのエンベロープを書きつつ読み出して、そのアタック部分を削っているんでしょう。シンセザイザーのADSRを知っている人ならば「なるほど」という処理。
こうすればノイズの粒がAF的に立ち上がる前に抑え込まれて、CWやPhoneなど、オーディオ周波数的、エンベロープ的に連続性のあるサウンドだけが残ります。フェアライトのCMIみたいなFFT的な処理ということなのかな?(という処理をRF段でやっているのかもしれないが)。

そのためちょっとした「副作用」もあり、NRレベルを上げるとCWのアタマの「カツン」が消えて、「ピー」が「ファー」になってしまいますね(JL1MYPさんと供に勝手に「CWのファー化」と命名)。意外にも私は今までCWの符号をアタマの「カツン」で解読していたようで、当初はかなり違和感がありましたが、まぁ、これは慣れるしかないか。

というわけで結論としてもう897には戻れませんなぁ。「たまには使ってやるかな?」とも思ったのですが、今後は144、430専用機だなぁ。
ここ数年、一層都市ノイズが酷くなり、実は897はATTを掛けっぱなしにして、メーターは無視してCWのトーンだけを聴いていました。フロントゲインが高すぎるんですよ、897は。ノイズのないところではイイかもしれませんが…。

897のDSPにはDNR(デジタルノイズリダクション)と、DNF(デジタルノッチフィルタ)、DBF(デジタルバンドパスフィルタ)があり、前者2つはいつも入れっぱなし。CWの時はDBFが効きそうな気がしますが、何年使っても狭域化の副産物であるノイズによるレゾナンス発振(これもシンセと同じ)が気になって、というか、CWの本体信号と重なって使えなかった。「狭域化の副産物であるノイズによるレゾナンス発振」は、まぁ、アレです、エドはるみの「コォーーーーーッ!!」ってヤツと同じ音です↓。

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ともあれ、同じ自宅、同じベランダアンテナ、同じノイズ環境のハズなのに、897の超荒天、乱気流の中の旧型ジェット機機内に対し、まるで"Morse Runner"で流れる人工のノイズみたいな心地よい(?)ノイズに驚きました。こりゃイイ買い物した。

…うわー!受信だけでこの長さに!「送信編」は次回に…。

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第284回-2020年はシャックの大改装から

みなさま、新年明けましておめでとうございます。ベランダトップバンドGAWANT海外DXにとヘンテコなことばかりしていた2019年でしたが、本年もブログにお空によろしくお願い致します。

さて、新年第一弾のハム活動、1月3日(金)に秋葉原に行きまして少々買い物をして、シャックの大改装を行いました。ここで過去10年間のシャックの変化を写真で見てみましょう。

◆第一期:2010年8月~2012年8月

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◆第二期:2012年8月~2020年1月

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◆第三期:2020年1月~

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「間違い探しか?!」というくらいに違いがわかりにくいですが(苦笑)、第一期は再開局半年後から、アンテナとシャックを整備してFT-817NDとRJX-601のみでの運用。なにしろ「電話級」だったもので。しかし、この超シンプルシャックで1700-QSOもしています。JCCはMixで300、7、50、144でJCC-100取得。DXCCは20まで5Wで獲りました。がんばりました。

第二期は三級を取得してFT-897DMを購入。50WにQROしたセットです。この時期が長い!実に7年半近くこれで運用して来ました。サイクル24にアタり、122エンティティまでをSSB&CW、50Wにベランダモビホのこの設備で。とってもがんばりました。

そして第三期。2018年12月の二級取得から1年以上経って、やっと100W-QROです。気分一新でIC-7300を購入。バンドスコープ付きの最新リグで、やっと時代に追いついた?現在100W局の申請中。7300はまだワッチのみです。取説読むのが大変で…がんばります。

しかし7300もコンパクトですね。写真の通り897の場所にすっぽり収まりました。897とRJX-601がほぼ同じ大きさというのも驚きですが。

7300の使用感などは追ってこのブログでお伝え致します。乞ご期待!
それでは本年もよろしくお願い致しますm(_ _)m。

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第260回-新春特番・DJ-G7で海外短波BCL

おくればせながら新年明けましておめでとうございます。本年も作者JL1KLKおよび本ブログをよろしくお願い致しますm(_ _)m。

さて早速ですが2019年の第一弾はちょと変わった内容で…このブログ、毎回ちょっと変わった内容ですが(苦笑)、昨年1月の購入時からずっとやってみたかった、「DJ-G7の短波帯の感度チェック」です。

ご存知の通りアルインコのDJ-G7、531kHzから1300MHzというバカッ広い受信帯域を有しておりまして、中波帯から1.3GHzまでフルカバー。これをラジオとして使わない手はないのではないか? しかし感度はどれくらいか?…試してみました。

SMAP-MJという変換コードを購入しまして、メインシャックの同軸切替器に直結。アンテナはダイヤモンドの10MHz用センターローディングのHF30CLというホンキのセッティング。BCLのメインストリートと言われた31mバンドを聴いてみましたが、もうビッグベンも響かなければワライカワセミも笑っていない(涙)。

CRI中国国際放送局ばかりがガンガンと入り続け、「これでは感度チェックにならないなぁ」と思ったところで、ステキな音楽とヒンズー語が。9865kHzのAll India Radioのバンガロール局が入感。音声レベルが小さくて恐縮ですが、DJ-G7、FT-897DMを交互に切り替えるとこんな感じです。



なんとなく雰囲気は分かっていただけましたでしょうか? いわゆる「鳴き合わせ」ってヤツですナ。なお、897はケンウッドの小型スピーカーを外部SPとして接続、G7は内蔵スピーカーそのままです。

DJ-G7はSINPO53233くらい、FT-897DMはさすがの54434。なにしろポケトラなので、信号強度は同じくらいですが混信や雑音にはちょっと弱いし音質もイマイチ(←SPの違いはあるが)。それでも実用にはなるレベルでした。このサイズでこの性能とはちょっとびっくり。この調子で肝心のUHF帯も高感度だったらイイのにネ(←皮肉デス)。

もうちょっと色々な比較をしてみたかったのですが、とりあえず今日はここまで。DJ-G7、なかなか奥が深いです。

【おまけ】
短波帯の周波数確認はこちらを使いました。なんだかよくわからんが便利。
https://www.short-wave.info/index.php?station=AIR%20New%20Delhi

第254回-いま欲しい!ニッチリグとは?

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国内規格の市民ラジオ機を製造・販売しているポラリスプレシジョンがアマチュア無線機に新規参入。大変勇敢な挑戦でそれ自体は評価すべきことなのですが、「14MHz/18MHzのSSB/CWでNi-MH電池またはアルカリ乾電池駆動の5Wポータブル機、そして定価22万円」という仕様がいまひとつウケが悪い。

私は工業製品のマーケティングが本業ですがマーケター視点で見ると、まず大多数を占める4アマに無縁、3級で18のみ、2、1級でやっとデュアルバンド(国内市場を対象に考えると従事者人口で10%以下)。それでもFT-817、818と比較してどこに優位性、必然性が?…という確かに疑問の多い製品コンセプト&プライシングであります。ううむ、どうなることやら…。

まぁ、ポラリスさんの話はここまでにして、面白かったのはこのリリースに付随して、ツイッターで「これがあったら買うぞ」という声がいくつも挙がったこと。例えばお友達のJG3XTKさんは「RJX-601あたりをモデルにした顔の7MHz/28MHz/50MHzのAM/FMポータブル機」。ウマイなぁ(笑)。
7も28も50もAMでの運用が話題になっているし、28、50はFMもヨシ。しかも601の顔してるのなら、私も「値段次第では買ってもいいかな」と考えてしまいますね。ツイッター上でも「それ欲しい」の声がすでに(笑)。

私がムチャブリしたのは「1.2~10GHzくらいに出られるマルチバンドのアップバータ」。FT-817、818に乗っけて…同じ大きさでバチンと合体出来るといいかも。モードはそのままFM、SSBにCWで。マジメな話、20万円で5.6や10GHzまで一気に出られるならば考えてもいいかも。パラボラ自作して、老後の楽しみはマイクロ波で?!

などとあれこれツイートしているうちに、結局「新しいリグ、欲しいリグ」って運用的に「新しい、魅力的なスタイルの創造がありますか?それに見合う投資金額ですか?」、カンタンに書くと「興味のあること、やってみたかったことを(適切な投資で)実現させてくれますか?」というモノなんじゃないのかなぁ。持ってるリグで「こと足りる」ならば貴重なお小遣いは投資しませんよね…。リグではないけど、かの"GAWANT"ヒットの理由もそこでしょう。

そう考えるとFT-817以降は1.9~430MHzの間、特にポータブル機では難しいですよ(苦笑)。817で何でも出来ちゃうもん。操作性や「みんなと同じはイヤ」にこだわる人はエレクラのKXシリーズに行くでしょうし。あれも名機なので…。

さらにツイッターでは「顔」の問題、復刻版の話も出まして…これについては次回、次々回に。みなさんはどんなリグが欲しいですか?

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