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第262回-こうすれば出られる都心のマンションから160m

前回のブログでお伝えしたマンションベランダからの160mバンドQRV、先週の時点ではCQ WW 160mに間に合わせるための応急的なワイヤの追加で、1.25sqのVFFで5mでは重すぎて元のモビホ、コメットのHR3.5が曲がる、階下に対して目立ちすぎる等々の問題点が山積みでした。

苦節一週間、仕事の合間にアキバに立ち寄り、恒久的に使えるであろうモロモロの対策を講じました。
まず追加のワイヤを細径化、ステルスアンテナとして使えるレベルのものに交換しました。

160m_01.jpg

非常にポピュラーな配線材でUL1007。AWG28なので導体径φ0.38で仕上がり外径φ1.2。構成は7/0.127ですね。メーター単価はたったの40円です。追加するのは約5mなので、モビホ+200円であなたもトップバンダーに?! (ガード下、ラジオセンターのタイガー無線さんで購入しました)

さてこれをモビホの先端に接続します。1.25sq VFFならば被覆を剥いて数cmの導体を先端にグル巻きにすればガッチリくっついてくれますが、φ0.38のすずめっき軟銅線ではコシがなさすぎて留まりません。というわけで、先端にミノムシ(カバー付ワニグチ)クリップをはんだ付けしました。

160m_02.jpg

ここで小ワザ。導体径φ0.38、仕上がり外径φ1.2を屋外にぶらさげることになるので接続部の強度が心配…というわけで外径の違う熱収縮チューブを二重、三重にかぶせてまずはクリップ内の爪でかしめて、更に段階的に応力を逃がしています。われながら、ナカナカキレイな仕上がりです(笑)。収縮時の熱しすぎに注意。UL1007、とても薄いPVC被覆なのですぐに溶けてしまいます。

そしてこれをクリップの一番奥まで、ガッツリとモビホに噛ませます。ワイヤの重さでクリップが落ちたら面倒だと思いましたが、想像以上の噛みっぷり。多少の強風でも大丈夫でしょう。

160m_03.jpg

これをベランダから逆L状態でぶらさげましたが、突発的にSWRがハネ上がることが!! 何事かと思って懐中電灯を持ってチェックすると-

A)ワイヤがモビホの先端に絡まって輪っか状になっていると強烈にマッチングがズレてVSWR=∞になることもある。
B)ワイヤに変なヨレが残っていたり、あるいは絡まってダンゴになっていると共振周波数が数十kHzレベルでズレる。かなりシビア。

-以上の2点が判明。対策としてモビホを基台に取り付ける前に、キレイに逆Lに落ちるように、まさに釣り竿と釣り糸のようにヒョイヒョイと振ってやるようにしました。円や八の字を描いたりして、フライフィッシングとほぼ同じアクションです(笑)。

160m_04.jpg

そしてマッチングはこんな感じ。ワイヤの全長は一旦1815kHzにディップが来るようにカットし、次に1910kHz前後がVSWR=1.1になるよう丸めてビニテで留めています。

上記A)、B)の調整にモタ付き、京都コンテスト1.9MHz部門に間に合わず、0030過ぎに八王子市の7N3IJTさんにお相手頂きました。少しQSBがありましたが599/599。実はこの「モビホHR3.5の先に5mのワイヤを足して160mに」というアイディアを最初に試したのがIJTさんで、今回のQSOは2-wayモビホという貴重なQSOでした! ご参考になるようにまとめます。

1)ベースになるモビホはコメットのHR3.5。先端に約5mのワイヤを足すと160mにマッチングする。
2)ワイヤは細いものでOK。私が使ったのはUL1007。AWG28で導体径φ0.38で仕上がり外径φ1.2。
3)先端にミノムシクリップを付けると便利。但し熱収縮で補強すべき。
4)モビホ先端にガッツリ噛ませるが、モビホへの絡まり、途中でのダンゴ等に注意。
5)キレイに逆Lに降ろせばVSWR=1.1も可能。50WでUゾーンとQSOも可能!

※ 「階下に5m垂らすのはちょっと…」という場合はテグス等を使って自宅のベランダ内で横に引き上げても良いでしょう。試してみたところ共振周波数が変わり、VSWRの最小値が1.4~1.5程度に上がりましたが十分実用になりそうでした。

ワイヤはたったの200円/5m、クリップと熱収縮チューブを含めてもワンコイン以内でしょう。3アマ以上をお持ちのアパマンのみなさん、免許状の「A1A 1910kHz」が「局免の肥やし」になっていませんか? 実は実は、こんなにカンタンにQRV出来るのです。どれくらいの耳と飛びかは前回のブログをご参照下さい。

さてさて来週はいよいよ第35回KCJ TOPBAND CONTEST。国内の飛びがどんなものなのか、試してみたいと思います。来週につづく!

【2019/02/04 追記】

160m_05.jpg

最終的に同じ長さ(5.25mくらい)で2本作りました。判別用にクリップカバーの色を変えています。先端で束取りする量を変えて、赤は1820kHz付近でVSWR=1.0、黒は1910kHz付近で1.0。1.8海外DX-QSO用と、1.9国内QSO用です。
束取り量を変えて共振周波数を変更する作業が意外に時間がかかり、運用中に巻き直すとロスタイムになるためですが、まぁ、なにしろ1本500円以内なので(笑)。
なお上記一枚目の写真は30mの束です。実際の5m束はこれくらいの量しかありません。巻枠は台所のスポンジです?!


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Comments:2

JK1HAF URL 2019-02-04 (月) 13:47

お疲れ様です。

これぞ無線家、と言うような素晴らしい実験ですね。さすがです。私も3.5MHzのモノバンドモビホを持っているのでワイヤってみようかなぁ。でも、電信には慣れてないですし…

これからコンディション良くなってきたらますます期待できそうですね!

サダナリヒロシ URL 2019-02-05 (火) 00:42

JK1HAFさま>
無線家というか無銭家というか?!なにしろ1本500円以下ですよ。160mへのQRVはなんだかとても嬉しくて、ツイッターのプロフィールも「3.5-1200にQRV」を即座に「1.8-1200にQRV」に直してしましました(笑)。
3.5ホイップお持ちならば、ぜひぜひお試し下さい。ワイヤ10cmの違いで数十kHz変わるため意外にシビアですが、きっとQRV出来るようになりますよ。電信の問題は後回し!「交信したい!」と思えばどうにかなるものです。

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